top of page

Artist Statement
“I don’t know, you don’t know, we don’t know… yet?”
極性(Polarity)は宇宙の普遍的な法則のひとつ。もし「理解すること」を光とするならば、「理解できないこと」はその陰にあたる。気づくことが“今”なら、まだ気づいていないことは、過去か未来に属する。
意識と無意識、その間にある「空(くう)」のように、この世界は対極のエネルギーによってバランスを保っている。
現代では、世界中の音楽を浴びるように聴くことができる。しかし、理解しやすい音楽が溢れた今、「理解できないもの」への感覚はどこへ向かうのか?
GAIAMAMOOは、その「わからなさ」を音に変える。2人の日本人ミュージシャンが即興で生み出すレイヤーサウンドがぶつかり合い、絡み合う。そこには、混沌と調和が共存するオリエンタルでノイジーな音の風景が広がる。音楽は流れる水のように形を変えながら展開し、固定されたテンポに縛られることなく、ノイズを抱え込み、ときに音を削ぎ落としながら、剥き出しの響きだけが残る瞬間を生み出す。まるで自然が無作為に鳴り響くように、電子楽器もまた、その波に溶け込もうとする。
自然はすべてをあるがままに受け入れ、やがて朽ちることすら前提としている。その生命のリズムの中には、現代社会が見失いつつある純粋さと感情の揺らぎがある。
GAIAMAMOOは、その感覚を音に吹き込み、“今”を鳴らす。
理解の外側にあるものを、音として感じるために。


bottom of page